H18年度 測量士補試験 No4 地形測量
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<H18-4-A:問題>

 

点Aに平板を標定し、水平距離で40.0m離れた既知点Bに立てた目標板をアリダードで視準したところ、読定値として+5.5分画を得た。このまま平板を動かさずにアリダードによる直接測定法によって点Aのすぐ下を通る等高線(点Aより低い位置にある等高線であってその高さが最大のもの)を描くためには、アリダードで視準するポールに取り付ける目標板の高さを地上からいくらにすればよいか。最も近いものを次の中から選べ。

ただし、器機高は1.3m、既知点Bの標高は32.3m、既知点Bの目標板の高さは1.5mとし、等高線は0mを基準として1m間隔とする。

 

 

1.1.0 m

2.1.2 m

3.1.4 m

4.1.6 m

5.1.8 m



<H18-4-A:解答>

 

 アリダードによる高低計算に関する問題である。

 

平板標定点の標高を求める。

平板標定点の標高は、(既知点の標高)+(目標板高)- h -(器械高)となる。
分画読定値を用いて、h=(5.5×40.0m)/100 = 2.2m
これを前式に当てはめると、32.3m+1.5m-1.3m-2.2m = 30.3m
よって、平板標定点の標高は、30.3mとなる。

目標板の高さを求める。

問題文より、等高線間隔が1mであることから、標高30mの位置に目標板を立てればよい。
目標板の高さは、次図のような関係から




30.3m+1.3m)- 30.0m = 1.6m となることがわかる。

よって、標高30.0mの等高線を描くために必要な目標板の高さは、1.6mとなる。

 

解答:4



<H18-4-B:問題>

 

アリダードによるスタジア法において、2点A,B間の距離を測定するために、点Aに平板を標定し、点Bに鉛直に立てた上下間隔2mの目標板を視準して、分画読定植の差(目標板上端の分画読定値と下端の分画読定値の差)として5.0分画を得た。分画読定値の差の最大誤差を0.2分画とし、その他の誤差は考えないものとすると、測定された距離の最大誤差はいくらか。最も近いものを次の中から選べ。

 

 

1.0.8 m

2.1.3 m

3.1.7 m

4.3.0 m

5.6.5 m



<H18-4-B:解答>

 

アリダードによる距離計算に関する問題である。

 

1.測点A・B間の距離を求めると次のようになる。



2.次に、分画値の差の最大誤差(0.2分画)を引いた時の測点A・B間の距離を求める。



3.測定された距離の最大誤差を求める。

最大誤差は、上記1.と2.の差となるため、2.-1.を行えばよい。
よって、最大誤差 = 41.7m - 40.0m = 1.7m

※分画の最大誤差を加えた場合、S=38.5mとなり、その最大誤差は1.5mとなるが、明らかに分画 の最大誤差を引いた場合のほうが、誤差が大きくなるため、1.7mを採用する。

解答:3

 

 

アリダードによる上下目標板の分画読定値を、それぞれn1、n2とすると求められる距離は、次式のようになる。

 これより、上記①の式が求められる。

(h:目標板までの高さ、S:水平距離)



<H18-4-C:問題>

 

 次の文は、トータルステーション(以下TSという。)や、GPS測量機を用いた細部測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

 

 

1.TSを用いた細部測量において、放射法を用いる場合は、必ず目標物までの距離を測定しなければならない。

2.TSを用いた細部測量において、目標物が直接見通せる場合には、目標物までの距離が長くなっても精度は低下しない。

3.GPS測量機を用いる場合、天候にほとんど左右されずに作業を行うことができる。

4.GPS測量機を用いる場合、既知点からの視通がなくても位置を求めることができる。

5.市街地や森林地帯における細部測量にGPS測量機を用いる場合、上空視界の確保ができず所定の精度が得られないことがある。



<H18-4-C:解答>

 

GPSやTSを用いた測量の特徴に関する問題である。問題各文について考えると、次のようになる。

 

1.正しい。
放射法とは、基準点から目標物までの、角度と距離を測定して、その目標物の位置を求める方法である。問題文のように、放射法では距離の測定が必要である。

2.間違い。
TSは、トランシットと光波測距儀の機能を併せたものである。観測距離が長くなれば、視準精度(トランシット部)や測距精度(光波部)の両方に影響を与え、測定自体の精度も下がる。

3.正しい。
GPS測量は、GPS衛星からの電波信号を受信して行われるものである。衛星からの電波が良好に受信できる状態であれば、観測作業を行うことができる。(天候に左右されないと言っても、雷雨時や大雪の場合は、観測作業自体に影響を与えるため、観測作業ができない)

4.正しい。
GPS測量は3.で述べた特徴から、観測点間の見通は必要としない。

5.正しい。
GPS測量は3.で述べた特徴から、上空視界の確保が絶対に必要となる。上空視界の確保ができなければ衛星からの電波が遮られ、問題文のように精度の低下を招くことになる。



<H18-4-D:問題>

 

次のア~オの事例について、コンピュータを用いた解析を行いたい。この際、等高線データや数値標高モデルなどの地形データが必要不可欠であると考えられるものの組合せはどれか。最も適当なものを次の中から選べ。

  ただし、数値標高モデルとは、ある一定間隔の水平位置ごとに標高を記録したデータである。

 

ア.台風による堤防の決壊によって、浸水の被害を受ける施囲を予測する。

イ.日本全国を対象に、名称に「谷」及び「沢」の付く河川を選び出し、都道府県ごと に「谷」と「沢」のどちらが付いた河川が多いかを比較する。

ウ.百名山に選定されている山のうち、富士山の山頂から見ることができる山がいくつあるのかを解析する。

エ.東京駅から半径10km以内の地域を対象に、10階建て以上のマンションの分布を調べ、地価との関連を分析する。

オ.津波の避難場所に指定が予定されている学校のグラウンドについて、想定される高さの津波に対する安全性を検証する。

 

 

1.

2.

3.ア、ウ、オ

4.イ、ウ、エ

5.ア、ウ、エ、オ



<H18-4-D:解答>

 

数値標高モデルの利用に関する問題である。問題各文について考えると、次のようになる。

 ア.必要。
「浸水被害を受ける範囲」つまり、近隣に比べて標高の低い場所の予想をする必要がある。高低差を得られる標高データが必要。

 イ.不要。
河川名を比較するために、標高データは不要である。河川名を比較するならば、1/25,000地形図などで、河川名をピックアップし、比較すればよい。

 ウ.必要。
問題文のような作業を行いたい場合は、鳥瞰図などの作製が有効な手段である。標高データが必要。

 エ.不要。
地価と建物の高さに全く関係が無いわけではないが、地面の標高は関係がない。

 オ.必要。
問題文にあるように、学校のグラウンドの標高がわかれば、想定される津波の高さに対する安全性の検証ができる。


よって、ア・ウ・オの選択肢について、標高データが必要であると言える。

 

解答 3

 

数値標高モデル(Digital Elevation Model:DEM)地面だけの高さ(標高)を数 値化したデータ。数値地図250mメッシュ(標高)などがある。


参考文献:公共測量作業規程

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

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