H20年度 測量士補試験 No3 水準測量 解答
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<H20-3-A:解答>

 

● 関連問題(レベルによる観測作業の注意事項)

No3(水準測量):H6-AH7-AH8-AH9-CH10-DH11-CH17-AH18-AH19-AH20-A

(出題回数 1115

  解 答

 レベルによる観測作業の注意事項に関する問題である。以下に、問題文中の各選択肢について解説する。

1.正しい。
 公共測量作業規程61条運用基準で、「24時間以上経過してから行う」とあるが、同解説では「通常は1週間程度が経過してからが望ましいが、やむをえない場合でも24時間以上経過してから行う」とある。基本的には、永久標識の埋設後、沈下や隆起等がなくなり、安定してから観測作業を行うという事である。

2.正しい。
 記帳された(入力した)観測データは、観測作業に作為がなく、その信頼性を高めるためにも、訂正をしてはならない。誤記や再測による場合は、その測点の観測をやり直し、その結果を記入する必要がある。


3.正しい。
 望遠鏡を通過する光(視準線)は、大気密度の大きい地表面に向かって屈折し、正確な値を読み取ることはできない。また、陽射しが強い場合(天気の良い日)は、陽炎(かげろう)が発生し易く、逆に地表面の温度上昇により地表面付近の大気密度が小さくなり、光は上方へと屈折してしまう。このため、標尺の読定値が大きくなる誤差を生じる。
 これらの影響を回避するためには、大気の屈折による誤差の影響が少なくなるよう、標尺の下部(20cm以上:1級水準測量の場合)の視準を行わないようにすれば良い。


4.正しい。
 公共測量作業規程60条運用基準に「機器の検定有効期間は1年、標尺は3年」とある。レベルや標尺などの測量機器は、測量機器の検定に関する技術を有する第三者機関で検定を受け、検定証明書を発行してもらう必要がある。

5.間違い。
 水準測量の誤差は、m=±k√S (m:往復観測値の較差、k:1km当たりの較差、S:片道(km)の観測距離)で表す事ができる。つまり、水準測量の誤差は、「観測距離の平方根に比例する」と言える。

 よって、明らかに間違っているものは、5である。

 

解答:5



<H20-3-B:解答>

 

● 関連問題(電子レベル)

No3(水準測量):H11-AH13-DH20-B (出題回数 315
電子レベルに関しては、「レベルによる観測作業の注意事項」中で選択肢の一つとして出題されるケースが多い。

解 答

 電子レベルの特長に関する問題である。以下に、問題文中の各選択肢について解説する。

1.間違い。
 標尺は、観測点にさほど長い時間、据付けているものではないため、観測中の直射日光に対する影響はさほど考慮しなくとも良い。問題文は、レベルに対するものである。レベルでは直射日光が当たると、主気泡管の不等膨張などによる視準誤差を防ぐため、傘などによりレベルに直射日光が当たらないようにする必要があるが、コンペンセータを用いるオートレベルではこの作業を省略する事ができる。また、電子レベルでは同様にコンペンセータを用いているが、内部電子部品の温度上昇を防ぐため、レベルに直射日光が当たらないようにする必要がある。

2.間違い。
 電子レベルは、バーコード状の目盛の刻まれた標尺(パターンスタッフ)を検出器で認識し、電子画像処理を行い高さ及び距離を自動的に読取る機械である。問題文のような機能はない。標尺は、付属の気泡管を用いて、観測点に鉛直に立てる必要がある。


3.正しい。
 電子レベルと、従来からあるレベルとの相違点は、2.にあるように、バーコードの画像処理により、高さと距離を自動的に読取る点である。器械の据付は、従来からあるレベルと何ら変わりはない。このため、問題文にあるような調整が必要となる。

4.間違い。
 電子レベルの観測に用いられるバーコード標尺には、メーカー同士の互換性はない。このため、観測作業にはその器械(メーカ)専用の標尺を用いる必要がある。

5.間違い。
 電子レベルに気温を入力すれば、標尺補正が自動的にできるか否かの問いであるが、現状では無理である。


 よって、正しいものは、3である。

 

解答:3



<H20-3-C:解答>

 

● 関連問題(標尺補正)

No3(水準測量):H16-DH20-C(出題回数 215

解 答

 

標尺補正に関する計算問題である。

 

標尺補正は以下の式により行われる。(標尺補正計算)

凾b:標尺補正量

:基準温度における標尺定数

T:観測時の測定温度

:基準温度(標尺定数の基準温度)

α:膨張係数

凾:高低差

標尺定数は、1級で20℃、2級で15℃の値が適用される。
 標尺補正量は、高低差の絶対値に対して加減を行う。
 観測時の測定温度は、1級水準測量では観測の開始、終了、及び固定点への到着ごとに、気温を1℃単位で測定したときの平均を採用する。

 

前式に問題の数値を当てはめると次のようになる。

 

18μm(マイクロメートル)は、18×106mで、11,000,000 mの事である。

 

よって、補正後の高低差は次のようになる。

 

−|19.5000m0.000507m|=− 19.500507m

※ 高低差の絶対値に対して計算を行う。

 

よって、最も近い値は、「4」の −19.5005m となる。

 

 

 

解答:4



<H20-3-D:解答>

 

● 関連問題(くい打ち調整法)

No3(水準測量):H7-BH8-BH10-BH12-AH13-AH15-BH16-AH17-BH18-BH19-BH20-C

(出題回数 1115

 解 答

 くい打ち調整法の計算問題である。

@標尺T・U間の正しい高低差を求める。(レベル位置A)
1.586 m − 1.406 m = 0.180

A レベル位置Bで観測した、標尺T・U間の高低差を求める。
1.629 m − 1.459 m = 0.170

B 調整の有無を判定する。
ここでレベルの視準線が水平ならば、
@ = Aであるが、@− A = 0.180 m − 0.170 m = 0.010 m であるため、視準線の調整が必要となる。
また、視準線が正確であると仮定するならば、レベル位置Bからの観測では、標尺Uの読定値は

1.629 m + 0.010 m = 1.639 m 付近であると言える。
1.639 mが調整値ではない。

C 標尺Uの調整量を求める。
 レベルBにおける標尺Uの調整量は、 である。

 従ってレベルBから、標尺Uの読定値が 1.629 m + 0.011 m = 1.640 m となるように、視準線を調整すればよい。

 よって、標尺Uの読定値は、4の1.640 mとなる。

 

解答:4


参考文献:公共測量作業規程

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

c Matsubara.P.O c Sey Qxara