H19年度 測量士補試験 No3 水準測量 解答
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<H19-3-A:解答>

 

● 関連問題(レベルによる観測作業の注意事項)

No3(水準測量):H5-AH6-AH7-AH8-AH9-CH10-DH11-CH17-AH18-AH19-A


(出題回数 1016


解 答

レベルによる観測作業の注意事項に関する問題である。
以下に、問題文中の各選択肢について解説する。



1.正しい。
 レベルによる観測は1視準1読定とし、その読定方法は後視→前視→前視→後視とする(1級水準測量)。
 これにより、レベルや標尺が一様な沈下量で沈下していると仮定する場合、各読定時間を一定にすることにより、理論上はレベルや標尺の沈下による誤差が消去できることになる。

2.正しい。
 望遠鏡を通過する光(視準線)は、大気密度の大きい地表面に向かって屈折し、正確な値を読み取ることはできない。また、陽射しが強い場合(天気の良い日)は、陽炎(かげろう)が発生し易く、逆に地表面の温度上昇により地表面付近の大気密度が小さくなり、光は上方へと屈折してしまう。このため、標尺の読定値が大きくなる誤差を生じる。
 これらの影響を回避するためには、大気の屈折による誤差の影響が少なくなるよう、標尺の下部(20cm以上:1級水準測量の場合)の視準を行わないようにすれば良い。


3.間違い。
 標尺補正は以下の式により求められる。(標尺補正計算)

凾b:標尺補正量 C:基準温度における標尺定数 T:観測時の測定温度 

:基準温度(標尺定数の基準温度) α:膨張係数 凾:高低差

 よって、平均標高ではなく、高低差が必要である。

 

4.正しい。
 1〜2級水準測量で行われる楕円補正計算は、近似重力値を用いて高さを標高に変換するための補正式であり、次の式で求められる。

K:楕円補正数(mm単位) B1・B2:出発点及び終末点の緯度(分単位)

H:水準路線の平均標高(m単位) ρ′:3437.747

 

5.正しい。
 電子レベルはバーコード状の目盛の刻まれた標尺(パターンスタッフ)を検出器で認識し、電子画像処理を行い高さ及び距離を自動的に読取る機械であり、観測作業にはその器械(メーカ)専用の標尺を用いる必要がある。また、距離測定の精度はメーカーによる格差もあるが、概ね(D×0.2%)程度である。(D:観測距離)

 よって、明らかに間違っているものは、3である。

 

解答:3



<H19-3-B:解答>

 

● 関連問題(くい打ち調整法)

No3(水準測量):H5-CH7-BH8-BH10-BH12-AH13-AH15-BH16-AH17-BH18-BH19-B
(出題回数 1116

解 答

 くい打ち調整法の計算問題である。

@標尺1・2間の正しい高低差を求める。(レベル位置A)
 1.233 m − 1.112 m = 0.121

Aレベル位置Bで観測した、標尺1・2間の高低差を求める。
1.348 m − 1.207 m = 0.141

B調整の有無を判定する。
 ここでレベルの視準線が水平ならば、
 @ = Aであるが、A − @ = 0.141 m − 0.141 m = 0.020 m であるため、視準線の調整が必要となる。
 また、視準線が正確であると仮定するならば、レベル位置Bからの観測では、標尺1の読定値は
 1.348 m − 0.020 m = 1.328 m 付近であると言える。

1.328 mが調整値ではない。


C標尺1の調整量を求める。
 レベルBにおける標尺1の調整量は、下記の様である。


 従ってレベルBから、標尺1の読定値が 1.348 m − 0.022 m = 1.326 m となるように、視準線を調整すればよい。

 よって、標尺1の読定値は、2の1.326mとなる。

 

解答:2



<H19-3-C:解答>

● 関連問題(水準測量の誤差と消去法)

No3(水準測量):H6-BH17-C
※ 視準軸誤差の誤差と消去法のみを問う問題
(出題回数 216

No3(水準測量):H4-BH8-DH12-BH13-BH14-AH16-BH18-DH19-C
※水準測量の誤差と消去法(全般) (出題回数 816

解 答
 レベルと標尺の誤差に関する問題である。
 以下に、問題文中のア〜ウにおける、誤差と消去法について解説する。

ア:鉛直軸誤差

レベルの望遠鏡と三脚の向きを、特定の標尺に対向させるように据付け、観測する。(完全に消去することはできない)

 

イ:標尺の傾きによる誤差

標尺を前後にゆっくりと動かし、最小読定値を読み取る。鉛直気泡管や支持棒を用いて、標尺を鉛直に立てるようにする。

 

ウ:標尺の零点誤差

測定回数を偶数回にする。(出発点に立てた標尺を終点に立てる)

 

よって、最も適当な語句の組合せは、4である。

 

解答:4



<H19-3-D:解答>

● 関連問題(往復観測の較差と許容範囲)
No3(水準測量):H6-CH7-CH9-DH10-CH14-BH15-DH19-D
(出題回数 716


解 答
 較差と許容範囲から、再測区間を求める計算問題である。
 この問題は、次の手順で解けばよい。

A)各観測区間の較差の許容値を求める
 問題文より、各観測区間の区間距離は全て1,000mである。このため、各観測区間の較差の許容値は、m = 2.5mm×√1.0 2.5mm × 1.0 2.5mmとなる。

B)各観測区間の往復観測における較差を求める

観測区間

往観測(m)

復観測(m)

較差(m)

較差の許容値(m)

判定

@

1.1675

1.1640

0.0035

0.0025

OUT

A

0.4721

0.4750

0.0029

0.0025

OUT

B

0.2599

0.2585

0.0014

0.0025

OK

C

1.5648

1.5640

0.0008

0.0025

OK

高低差

2.0003

1.9945

 

 

 

 

C)較差の許容値と観測値の較差を比較し、再測すべき区間を求める
 B)の表より、較差の許容値を超えている区間は、@とAである。よって、再測すべき区間は、@とAの区間となる。

D)往復それぞれの水準点間の結束(閉合)高低差を計算し、誤差を求める
 問題文より、水準点Aから、水準点Bまでの高低差は、−2.0000mであるため、B)の結果をもとに計算すると、次のようになる。


・往観測 : 2.0003m − 2.0000m = +0.0003
・復観測 : 1.9945m − 2.0000m = −0.0055

E)全体の路線長に対する較差の許容範囲を求めると、次のようになる。

  2.5mm×√4.0km = 2.5mm × 2.0 5mm

F)往復それぞれの誤差と、許容範囲を比較し、再測すべき観測方向を求める

・往観測 : +0.0003m < 5mm  OK

・復観測 : −0.0055m > 5mm  OUT
 これより、再測すべき観測方向は、復観測となる。

 以上の、条件にあう選択肢を見ると、「観測区間@とA、観測方向 復観測」で、5が正しい。

 

よって、再測すべき観測区間と観測方向は、5となる。

 

解答:5


参考文献:公共測量作業規程

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

c Matsubara.P.O c Sey Qxara