H18年度 測量士補試験 No3 水準測量
- PR -

- PR -

- PR -


<H18-3-A:問題>

 

次の文は、水準測量作業を実施するときの注意事項について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

 

1.観測に際しては、レベルに直接日光が当たらないようにする。

2.新点の観測は、永久標識設置後ただちに行う。

3.標尺は、2本1組とし、往観測の出発点に立てる標尺と、復観測の出発点に立てる標尺は、交換する。

4.水準点間のレベルの整置回数を偶数回にする。

5.1級標尺は、スプリングの張力変化などにより目盛誤差が変化するため、定期的に検定を行う。



<H18-3-A:解答>

 

 レベルを用いた直接水準測量作業の注意事項に関する問題である。問題各文について考えると、次のようになる。

 

1.正しい。
ティルティングレベルに直射日光が当たると、気泡管の膨張により視準誤差が発生する恐れがある。覆いや傘などによりレベルに直射日光が当たらないようにする必要がある。コンペンセータを用いるオートレベルではこの作業を省略する事ができる。また、電子レベルでは同様にコンペンセータを用いているが、内部電子部品の温度上昇を防ぐため、レベルに直射日光が当たらないようにする必要がある。

2.間違い。
新点設置後は、設置された標識が安定した状態になってから行う。埋設後1週間程度、少なくとも24時間が経過してから観測を行う。

3.正しい。
標尺の零点誤差(零目盛の位置の誤差)と、2本の標尺の目盛誤差の差によって生じる、系統的な誤差を消去するために、問題文のような観測を行う必要がある。

4.正しい。
標尺の零点誤差(零目盛の位置の誤差)を消去するために、問題文のような観測を行う必要がある。

※ 問題文、3.4については、正確には、上記の解説の通りではあるが、両方法とも「標尺の零目盛誤差の消去のために行う」と覚えておいて問題は無い。また、両方法は別々に行うものではなく、同時に(一緒に)行うべき観測方法である。

5. 正しい。
1級標尺は、所定機関において定期的に検定を行う必要がある。
(公共測量作業規程では、レベル1年、標尺3年が検定の有効期間とされている)

 

 

解答:2



<H18-3-B:問題>

 

次の文は、不等距離法(くい打ち法)によりレベルの視準線を点検する手順について述べたものである。  ア  ~  ウ  に入る語句及び数値の組合せとして、最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

 

レベルの視準線を点検するために、図3-1のように位置A、Bにおいて観測を行い、表3-1の結果を得た。この結果から、位置Aでの観測による正しいと考えられる両標尺間の高低差と位置Bでの観測による両標尺間の高低差の差は  ア  である。この差は、レベルの視準線と気ほう管軸が平行でないために生じる誤差であるので、視準線の調整が必要である。

そこで、位置Bにおいて  イ  の読定値が  ウ  となるように、レベルルの視準線を調整した。

    

表3-1

 

 

レベルの位置

読定値

標尺Ⅰ

標尺Ⅱ

1.289m

1.245m

1.134m

1.102m








 

1.

0.032m

標尺Ⅰ

1.067m

2.

0.012m

標尺Ⅱ

1.089m

3.

0.044m

標尺Ⅰ

1.146m

4.

0.032m

標尺Ⅱ

1.137m

5.

0.012m

標尺Ⅰ

1.115m



<H18-3-B:解答>

 

レベルの視準線の点検調整(くい打ち調整法)に関する問題である。ア~ウについて考えると、次のようになる。

 

ア:0.012m 1.289m-1.245m)-(1.134m-1.102m)=-0.012m

イ:標尺Ⅱ (レベルBから遠い方の標尺で調整する)

ウ:1.089m {1.102m -(0.012m×33m/30m)}= 1.089m

 

 

解答:2



<H18-3-C:問題>

 

次の文は、水準測量の誤差について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

 

1.標尺の零点誤差は、レベルと標尺の前視、後視の距離が等しくなるように観測することで消去される。

2.鉛直軸誤差は、レベルの望遠鏡を常に特定の標尺に対向させてレベルを整準し、観測することで小さくできる。

3.傾斜地における大気の屈折による誤差(気差)は、標尺の地表面に近い部分の規準を避けて観測することで小さくできる。

4.三脚の沈下による誤差は、地盤堅固な場所にレベルを整置し、観測することで小さくできる。

5.標尺の傾きによる誤差は、前視の標尺と後視の標尺の傾きが同じならば高低差の大きさに比例する。



<H18-3-C:解答>

 

レベルを用いた直接水準測量の誤差に関する問題である。問題各文について考えると、次のようになる。

 

1.間違い。
問題文は、地球が球状である誤差と視準線誤差を防ぐための観測方法である。零目盛誤差を防ぐためのものではない。

2.正しい。
鉛直軸誤差(レベル鉛直軸の傾きによる誤差)の累積を防ぐための観測方法である。

3.正しい。
大気の屈折(レフラクション)による誤差の影響を少なくする観測方法である。通常地面から30cm以上。公共測量作業規程では、1級水準測量の場合20cm以上となっている。

4.正しい。
問題文の通り。器械や標尺の沈下は再測の原因となりやすい。

5.正しい。
標尺の傾きが同じであれば、前後標尺の高低差が大きいほど、その影響も大きくなる。

 

 

解答:1



<H18-3-D:問題>

 

図3-2に示すように、水準点Eを新設するため、水準点A, B,C,Dを既知点として水準測量を行い、表3-2の結果を得た。水準点Eの標高の最確値はいくらか。最も近いものを次の中から選べ。

   ただし、既知点A,B,C,Dの標高はそれぞれ、H= 55.250m、H= 65.032m、
= 75.037m、H= 85.050mとする。 

 

 


路 線

距 離

観測高低差

A → E

2 km

8.638 m

E → B

4 km

1.148 m

C → E

1 km

11.164 m

E → D

2 km

21.156 m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.63.878 m

2.63.880 m

3.63.882 m

4.63.884 m

5.63.886 m



<H18-3-D:解答>

 

重量平均による標高の最確値の計算問題である。

路線ごとの観測標高を求め、重量を計算する。
※重量は、観測距離に反比例することに注意する。


路線

観測標高

重量

A→E

63.888m

1/2=2

E→B

63.884m

1/4=1

C→E

63.873m

1/1=4

E→D

63.894m

1/2=2









標高の最確値を求める。(重量計算)



※ 手計算による計算を簡易にするため、観測標高の共通部分である63.870mを外に出して計算している。

解答:3


参考文献:公共測量作業規程

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

c Matsubara.P.O c Sey Qxara