H19年度 測量士補試験 No1 三角測量 解答
- PR -

- PR -

- PR -


<H19-1-A:解答>

 

● 関連問題(トランシットの誤差と消去法)

No1(三角測量):H4-A H12-A H13-A H14-A H15-AH18-AH19-A
(出題回数 715

 

● 解 答

 トランシットの誤差と消去法に関する問題である。

以下に、問題文中の各選択肢について解説する。

 
1.間違い。
 水平軸誤差は、トランシットの水平軸と鉛直軸が直交していないため、水平角の測定に生じる誤差である。誤差の大きさは、高度角に比例する。望遠鏡正反観測の平均値を取ることにより消去できる。

 
2.正しい。
 視準軸誤差は、トランシットの視準軸と望遠鏡の視準線が一致していないため、水平角の測定に生じる誤差である。誤差の大きさは高度角に比例する。望遠鏡正反観測の平均値を取ることにより消去できる。

 
3.正しい。
 鉛直軸誤差は、トランシットの鉛直軸と鉛直線の方向が一致していないため、水平角の測定に生じる誤差である。誤差の大きさは、高度核に比例する。その消去法はない。(補正値を算出することにより、低減することが可能)

 
4.正しい。
 偏心誤差は、目盛盤の中心と鉛直軸がずれているために、水平角の測定に生じる誤差である。望遠鏡正反観測の平均値を取ることにより消去できる。

 
5.正しい。問題文の通り。
 目盛誤差は、目盛板の目盛間隔が均等でない場合に、水平角の測定に生じる誤差である。目盛板を均等な間隔ごとに使用することにより、誤差を小さくはできる(消去法ではなく、軽減法)。

 

よって、明らかに間違っているものは1である。

 

解答:1



<H19-1-B:解答>

 

● 関連問題(方向観測法 較差と倍角差)

No1(三角測量):H5-C H7-D H10-C H15-C H19-B(出題回数 515

 
解 答

 方向観測法の計算に関する問題である。

 
@各対回における結果を計算する。

対回

番号

目盛

望遠鏡

番号

視準点

観測角

計 算

結 果

@

0°

0°0005

60°0014″−

0°0005

0°00

 

 

60°0014

60°0009

 

 

239°5949

239°5949″−

179°5955

59°5954

 

 

 

179°5955

0°00

A

90°

 

270°0113

330°0118″−

270°0113

0°00

 

 

 

330°0118

60°0005

 

 

150°0058

150°0058″−

90°0051

60°0007

 

 

 

90°0051

0°00

 

対回

番号

目盛

望遠鏡

番号

視準点

観測角

計 算

結 果

B

0°

0°0055

60°0057″−

0°0055

0°00

 

 

60°0057

60°0002

 

 

240°0039

240°0039″−

180°0045

59°5954

 

 

 

180°0045

0°00

C

90°

 

270°0030

330°0028″−

270°0030

0°00

 

 

 

330°0028

59°5958

 

 

150°0043

150°0043″−

90°0042

60°0001

 

 

 

90°0042

0°00

 

A各対回の倍角と較差を求める。
 

対回番号

測定角

倍角

較差

@

0°00

123

15

60°0009

 

 

59°5954

 

 

0°00

 

 

A

0°00

132

2

60°0005

 

 

60°0007

 

 

0°00

 

 

B

0°00

116

8

60°0002

 

 

59°5954

 

 

0°00

 

 

C

0°00

119

3

59°5958

 

 

60°0001

 

 

0°00

 

 


※倍角は秒数和であるため、その計算は59′にあわせて行う。例えば、60°00′09″は、59°59′69″として考える。

対回番号

倍角差

観測差

最確値

@+A

9

13

60°0004

A+B

16

6

60°0002

B+C

3

5

59°5959

@+C

4

12

60°0001












 1・2級基準点測量では同じ輪郭(正と正など)の測定値を採用できないため、@とB、AとCの組合せを選ぶことはできない。そこで、@とC、AとB、BとCの3通りから選ぶことになるが、このうち倍角差15″と観測差8″以内を満足するのはBとCの組合せだけである。

B最確値を求める。

※観測に対する「重量」が全て同じ「1」であるため、単純平均でよい

よって、最も近い値は「1」となる。

 

解答:1



<H19-1-C:解答>

 

● 関連問題(基準点測量の作業工程)

No1(三角測量):H7-BH11-BH12-CH13-BH16-BH17-BH18-BH19-C
(出題回数 815

 

            解 答

基準点測量の作業工程に関する問題である。

公共測量作業規定による、基準点測量の作業工程とその概要は次の通りである。

 

@計画(平均計画図・作業計画書の作成と提出)→ 計画機関(発注者側)が作成。

A選点(既知点の現況調査・現況調査報告書の作成・新点の選定・建標承諾書の取得・選点図及び平均図の作成)

B測量標の設置(埋標)(点の記の作成)

C観測(機器の点検・観測の実施・観測図・観測手簿の作成)

D点検(現地)計算(点検計算簿・精度管理表の作成)

E平均計算(計算簿・精度管理表の作成・成果等の作成)

F成果等の整理

G納品

 

 よって、通常の作業工程は次のようである。

 
踏査及び選点 → 測量標の設置(埋標) → 観 測 → 計算 → 成果等の整理

 

 

解答:4



<H19-1-D:解答>

 

● 関連問題(GPS測量機の運用)

No1(三角測量):H9-CH13-DH17-AH18-AH19-D

No2(多角測量):H6-DH7-AH8-DH11-BH12-DH15-DH16-AH17-DH18-D

(出題回数 1415)2分野

 

● 解 答

 GPS測量機の利用における、一般的な事項に関する問題である。

 以下に、問題文中の各選択肢について解説する。


1.間違い。
 受信機やアンテナの異なるGPS測量機を用いて観測を行う場合、
PCV補正※を用いることで異機種間のアンテナ位相を吸収できるため、必ずしもアンテナ機種は同一でなくともよい。   また、このときのアンテナ高の計測は、これまでの位相中心ではなくアンテナ底面高での測定値が用いられる。
※PCV(Phase Center Variation):アンテナ位相特性。GPS衛星からの電波の入射角に応じて受信一が変化すること。


2.正しい。
 公共測量作業規程によれば、基準点測量に用いられるGPS測量機は、次のように分類されており、問題文のように、観測距離が10kmを超える場合には、節点を設けるか、1級GPS測量機を用いるとある。

1級GPS測量機:L1周波数帯(L1帯)とL2周波数帯(L2帯)の電波を同時に受信可能。
2級GPS測量機:L1帯のみを受信する

 ただし、短時間で整数値バイアスを決定する必要のある、短縮スタティック法では、その距離に関係なく、2周波受信の1級GPS測量機を利用するのが標準である。


3.正しい。
 GPS観測では、片寄った配置のGPS衛星を使用すると精度が低下するため、事前に衛星配置を飛来情報で確認する必要がある。
 
GPS衛星の配置状況は、DOPDilution of Precision:精度低下率)という数値で表され、最も良い配置で1を、数字が大きくなるにつれて悪い配置を表すようになっている。一般的に DOPは5程度までは観測上支障がない。
 GPS測量機により基準点測量を実施するためには、4個以上のGPS衛星からの電波を同時に受信する必要がある。このため、5個以上の衛星から、同時に電波が受信できる場合には、 
 GPS受信機が自動的に最も精度が良い配置となる衛星の組合せを選び受信するようになっている。


4.正しい。
 GPSアンテナには、向き(方向)を定めるための印(マーク)がついており、観測作業においてこの向きがセッションごとに統一されていれば、基本的にはアンテナがどの方向を向いていても問題はない。しかしセッションごとに、北や南…としていては間違いやすいため、実際の観測作業では、原則「北」とするのが一般的である。北方向へは、方位磁石を用いて数度の誤差であわせる必要がある。
GPSアンテナの向きを特定の方向に揃えるのは、アンテナに入射する電波の方向により電波の位相がずれる性質があるためで、この位相のずれは観測値に影響を与える。
 位相のずれにより生ずる誤差は、同一機種ではアンテナ方向を統一することによって、軽減することができるため、GPSアンテナの向きは常に一定方向とすべきである。

5.正しい。
 GPS観測中は、アンテナの近くに自動車や無線機、携帯電話などの機器を近づけると、電波障害を引起す恐れがある。観測中はこれらの使用を控えるか、十分に離して使用する必要がある。
 さらに、金属製品(トタン、看板など)がある場合は、マルチパス
を生じる原因となるため、それらを避けて選点する必要がある。

※マルチパス:GPS衛星からの電波が障害物等に反射してGPSアンテナに到着する現象。GPS衛星は本来の電波と反射した電波の両方を受信する事となり、誤差の原因となる。

 

よって、明らかに間違っているのは、1である。

 

解答:1


参考文献:公共測量作業規程

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

c Matsubara.P.O c Sey Qxara