H28年度 測量士補試験 No4〜No8 基準点測量:解答
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No4:基準点測量:解答>

 

 TSの機械誤差に関する問題である。問題各文について消去(軽減)法を考えると次のようになる。


1.消去できる。視準軸誤差に関する問題である。望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できる。
2.消去できる。水平軸誤差に関する問題である。望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できる。
3.消去できない。鉛直軸誤差に関する問題である。消去法は存在しないが、補正値を算出することにより軽減することはできる。
4.消去できる。偏心誤差に関する問題である。望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できる。
5.消去できる。外心誤差に関する問題である。望遠鏡正反の観測値を平均することにより消去できる。

 

 

よって、消去できないのは3の鉛直軸誤差となる。

 

 

解答: 3



No5:基準点測量:解答>

 

 間接水準測量に関する問題である。問題文の図に与えられている数値を当てはめると次のようになる。

 

 

  

 A点の標高をHとして、前図より式を組立てると次のようになる。

 

※ここで、sin3°は関数表より0.05234とすると、H187.092mとなる。

※両差は正観測(既知点から未知点)の場合は+、反観測(未知点から既知点)の場合は−とする。

 

よってA点の標高に最も近い値は、3の187.09mとなる。

 

解答: 3



No6:基準点測量:解答>

 

 TSの距離測定時における誤差に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。


a.測定距離に比例しない。器械定数や反射鏡(プリズム)定数とは、個々の器械が持つ独自の誤差を言う。器械定数は一定の誤差であるため、測定距離に比例しない。

b.測定距離に比例する。TSにより放たれる光(レーザー)は、発光時に一定の周波数で強弱を与えた「波」として用いられている。変調周波数とはこの波を与える周波数を指し、TS内部の基準発信機から発射されている。変調周波数の誤差とは基準発信機による周波数の誤差であり、これにより光の波長が変化するため測定距離に影響を与え測定距離が長くなればその誤差は比例して大きくなる。

c.測定距離に比例しない。TSは光(レーザー)を変調周波数により波に変えてその波長とプリズムに反射されTSに戻った際に生じる位相差(波のずれ)を測定して距離を測定する仕組みである。位相測定の誤差とは、位相差をTSが測定するときの誤差であるため、測定距離には比例しない。

d.測定距離に比例しない。測点間の距離を測定するため、TSもプリズムもその中心(鉛直軸)を地上の測点と一致させ据付ける必要がある。致心誤差とはその測点と鉛直軸が一致しない誤差であるため測定距離には比例しない。

e.測定距離に比例する。TSによる距離測定は、放たれた光(レーザー)が空気中を進みプリズムに反射してTSに戻る仕組みである。光は空気中を進むため気象条件(気温、気圧、湿度)によって影響を受ける。このため現地で気象条件を観測し、TS内部で気象補正を行う必要があるが、この気象条件の測定に誤差があれば測定距離に誤差が生じ、長い距離(時間)空気中を進めばその誤差は大きくなる。よって、気象測定の誤差は測定距離に比例する。

 

 

 よって、測定距離に影響する誤差は、4のb,eとなる。

 

解答: 4



No7:基準点測量:解答>

 

 基線ベクトル成分の符号を求める問題である。次のようにA点の座標値を原点(0,0,0)として問題を図に描き、B-C間のXY座標について基線ベクトルを求め、次にZ座標(高低差のベクトル)を考えればよい。

 ※ベクトルであるため、その方向(矢印の向き)に注意する必要がある。

 

 まず、XY座標上でのB-C間の基線ベクトルを考えると次のようになる。

 図により、B-C間の基線ベクトルは、X=−(マイナス:下向き)、Y=+(プラス:右向き)

となることが解る。

 

 次に、B-C間のZ軸(高さ)について考えると、-300300へと移動するため、Z=+(プラス)となる。

 

よって、B-C間の基線ベクトルの符号の組み合わせは、5の(−,,+)となる。

 

解答: 5



No8:基準点測量:解答>

 

 GNSS測量による誤差に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。


1.間違い。マルチパスとは、GNSS衛星からの電波が障害物などに反射してGNSSアンテナに到着する現象である。アンテナの向きをそろえるのは、アンテナに入射する電波の方向により電波の位相がずれ観測値に影響を与えるためである。
2.正しい、基線解析にある二重位相差(2個の衛星と2個のGNSS受信機による位相(電波の波)の差)の解析により、衛星時計と受信機時計の誤差を消去する事ができる。
3.正しい。対流圏遅延誤差とは、対流圏(地球上の大気の層)をGNSS衛星の電波が通過するときに生じる速度遅延による誤差である。仰角の低いGNSS衛星を使用すると、この対流圏の通過距離(時間)が長くなるため、誤差が増加する。
4.正しい。電離層遅延誤差とは、電離層(大気が電気を帯びた層)中をGNSS衛星からの電波が通過する際に、屈折し到達時間に遅延を生る誤差である。このため、1級GNSS測量ではL1L2の2周波受信を受信し解析することによりこの遅延を補正している。
5.正しい。GNSS測量は衛星からの電波を地上で受信して行われるものである。この電波が妨害されれば当然誤差が生じる。

 

 

解答: 1


参考文献:測量作業規程の準則・測量関係法令集

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

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