H23年度 測量士補試験 No9〜No12 水準測量:解答
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No9 :水準測量:解答>


   解 答

 

 重量平均による標高の最確値を求める問題である。水準測量分野における計算問題としては定番問題となる。以下に、計算手順を解説する。


@   観測方向に注意し路線ごとの観測標高を求め、観測距離を基に各路線の重量を計算する。

路線

観測標高

観測距離

重量

A→E

5.1532.1393.014m

2q

(1/2)×63

B→E

3.6720.6882.984m

3q

(1/3)×62

E→C

6.0743.0693.005m

1q

(1/1)×66

E→D

1.2901.7113.001m

2q

(1/2)×63







 

 

  


※C・Dに関しては、観測方向が逆であるため、観測高低差の符号が逆になる。
※重量は、観測距離に反比例することに注意する。また、計算しやすいように分母の最小公倍数を  

かけて整数にしている。

※重量は分数のまま計算しても良い。



A   標高の最確値を求める。(重量計算)


※ 手計算による計算を簡易にするため、観測標高の共通部分である3.0mを外に出して計算している。

 よって、最も近い選択肢は4の3.003mとなる。

 

解答: 4



No10:水準測量:解答>


   解 答

 

 電子レベルの特長に関する問題である。以下に、問題文中の各選択肢について解説する。

また、電子レベルに関しては、「レベルによる観測作業の注意事項」中で選択肢の一つとして出題されるケースが多い。


1.    正しい。
電子レベルは、バーコード標尺(パターンスタッフ)を検出器で認識し、画像処理を行って、高さ及び距離を自動的に読取る器械である。このため、問題文のように個々の観測者による個人誤差が小さくなるとともに、作業能率が向上するようになった。

2.    正しい。
問題文の点検調整は、機器の調整不備による観測誤差を除くために行い、その結果を観測手簿に記録する必要がある。同様に、標尺付属水準器の点検も行う。特に、再測が頻発するようになった場合は、10日を待たずに点検調整をする必要がある。

3.    正しい。
2
の選択肢同様に、点検調整を行う必要がある。

4.    間違い。
1級水準測量で標尺下方20p以下を読定しない理由は、大気による屈折(レフラクション)誤差の影響を小さくするためである。球差は前後標尺の距離を等しくする事によって、消去できる。電子レベルでは、観測の読定精度を確保するため、望遠鏡の視野範囲がメーカーによって定められているため、メーカーの仕様に従った観測を行う必要がある。

5.    正しい。
電子レベルでは、内部電子部品の温度上昇を防ぐため、レベルに直射日光が当たらないようにする必要がある。また、標尺は、観測点にさほど長い時間、据付けているものではないため、観測中の直射日光に対する影響はさほど考慮しなくとも良い。

 

 

 よって、明らかに間違っている文書は、4である。

 

解答: 4



No11:水準測量:解答>


   解 答

 

 レベルによる観測作業の注意事項に関する問題である。定番問題であるため、観測作業の注意事項と誤差と消去法はセットで覚える必要がある。以下に、問題文中の各選択肢について解説する。


1.    正しい。
公共測量作業規程61条運用基準で、「24時間以上経過してから行う」とあるが、同解説では「通常は1週間程度が経過してからが望ましいが、やむをえない場合でも24時間以上経過してから行う」とある。基本的には、永久標識の埋設後、沈下や隆起等がなくなり、安定してから観測作業を行うという事である。

2.    間違い。
標尺の零点誤差(零目盛の位置誤差)を消去するために行う手法で、標尺は2本1組とし、往路と復路では出発点に立てる標尺を交換する必要がある。また同様の理由から、水準点から固定点、固定点から固定点等の往復の測点数は偶数にする必要がある。

3.    正しい。
1級水準測量における温度測定は、標尺目盛の温度補正を行うために実施され、その方法は問題文と同様である。また、温度を測定する場合は、温度計を十分に野外にさらしてから温度測定を行う必要がある。

4.    正しい。
2
の解説と同様の理由のため行う必要がある。「出発点に立てた標尺を終点に立てる」と出題される場合もある。


5.    正しい。
望遠鏡の視準軸と気泡管軸が平行でないために生じる誤差「視準軸誤差」や地球が球面体であるために生じる誤差「球差」の消去法である。また、視準距離は、スタジア線又は電子レベルの距離測定機能を用いて、メートル単位で測定する必要がある。

 

 よって、明らかに間違っているのは、2となる。

 

解答: 2



No12水準測量:解答>


   解 答

較差と許容範囲から、再測区間を求める計算問題である。この問題は、次の手順で解けばよい。


A)   各観測区間の較差の許容値を求める

問題文より、各観測区間の区間距離は全て500mである。このため、各観測区間の較差の許容値は、m = 2.5mm×√0.5 2.5mm × 0.707 1.768mm 0.0017mとなる。

   四捨五入の0.0018では、再測となるため0.0017としておく。


B)   各観測区間の往復観測における較差を求める

観測区間

往観測(m)

復観測(m)

較差(m)

較差の許容値(m)

判定

@

3.2249

3.2239

0.0010

0.0017

OK

A

5.6652

5.6655

0.0003

0.0017

OK

B

2.3569

2.3550

0.0019

0.0017

OUT

C

4.1023

4.1034

0.0011

0.0017

OK

高低差

0.6949

0.6932

 

 

 

 

C) 較差の許容値と観測値の較差を比較し、再測すべき区間を求める

  B)の表より、較差の許容値を超えている区間は、Bである。このため、Bの区間が再測となる。

 

D)  念のため、往復それぞれの水準点間の較差を計算し誤差を求める

   B)の表より、往復の高低差から較差を求めると次のようになる。

  −0.6949(往観測の高低差) +0.6932(復観測の高低差) = 0.0017m

 

E)  全体の路線長に対する較差の許容範囲を求めると、次のようになる。

  2.5mm×√2.0km = 2.5mm × 1.4142 3.2mm 0.0035m

  

F)     再測の判定

D)E)より、往復観測の較差が、許容範囲内であるため、路線全体では、再測の必要はない。

 

よって、再測が必要な区間は、3.の B となる。

 

解答: 3


参考文献:測量作業規程の準則・測量関係法令集

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

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