＜H26-No16：写真測量：解答＞

　空中写真撮影に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。

a.間違い。撮影区域の外側まで主点位置（個々の撮影写真の中心）がないと、実体モデルを撮影区域内に納める事ができない（撮影区域内に実体空白部が生じる）。
（作業規程の準則 第125条1）

b.正しい。空中写真の重複度は撮影計画に基づいた適切な重複度となるよう努めなければならない。（作業規程の準則 第131条2,3）

c.正しい。問題文の通り。（作業規程の準則 第125条2）

d.間違い。対空標識が明瞭に確認できない場合は、対空標識設置総数のおおむね30％を超えない範囲で、刺針に代えることができる。（作業規程の準則 第118条2）

e.正しい。撮影高度は、対地高度に撮影区域内の撮影基準面高を加えたものである。

　よって、間違っている文章は、ａ，ｄとなる。

解答：　２

＜H26-No17：写真測量：解答＞

　GNSS/IMU装置を用いた空中写真撮影に関する問題である。ア〜オに正しい語句を当てはめると次のようになる。

a.GNSS/IMU装置は、航空カメラとともにボアサイトキャリブレーションを行うものとし、その有効期間は 6ヶ月 である。（作業規程の準則 第122条2）

b.固定局は、撮影区域内との基線距離を原則 50�q 以内とする。（作業規程の準則 第125条8）
※やむを得ない場合でも70�qを超えないものとする。

c.撮影コース長は、 IMU の累積誤差を考慮して概ね15分以内で撮影できる距離とする。（作業規程の準則 第125条7）

d.GNSS測量機のGNSS観測データ取得間隔は、 1秒 以下とする。（作業規程の準則 第132条3）

e.GNSS/IMU装置は、撮影の前後に連続して 5分 以上の観測を実施するものとする。（作業規程の準則 第132条4）

　よって、正しい語句の組合せは、５となる。

解答：　５

＜H26-No18：写真測量：解答＞

　空中写真測量における同時調整に関する問題である。ア〜オに正しい語句を当てはめると次のようになる。

同時調整では、 デジタルステレオ図化機 を用いて、パスポイント、タイポイント、標定点の 写真座標 を測定し、標定点成果及び撮影時に得られた 外部標定要素 を統合して調整計算を行い、各写真の 外部標定要素 の成果値、パスポイント、タイポイント等の水平位置及び標高を決定する作業を行う｡調整計算において、 GNSS/IMU により取得された 外部標定要素 を使用することで、これを使用しない場合と比較して、使用する標定点の点数を 少なく することができる。

（作業規程の準則 第157条 及び158条4）

※GNSS/IMUより外部標定要素が得られない場合（又は必要な精度が得られない場合）は、外部標定要素の観測データと基準点を使用して（または基準点のみで）調整計算を行う必要がある。

＜H26-No19：写真測量：解答＞

　重複度（サイドラップ）を求める問題である。次の手順で解答すればよい。

　�@撮像面及び地上の画素寸法から基準面における写真縮尺を求める。

　　0.0012�o／200�o ＝0.000006 ≒ 1/16,666

　�A縮尺分母と画面距離を用いて基準面の対地高度を求める。

　　0.12ｍ × 16,666 ≒2,000ｍ

　�B基準面の撮影範囲を求める。

　　0.2ｍ × 14,000画素 ＝2,800ｍ

　�C標高700ｍの土地を撮影した時の写真縮尺を求める。

　　0.12ｍ/(2,000ｍ−700ｍ＋100ｍ)≒1/11,666

　�D標高700ｍ面の最大コース間隔を求める。

　　11,666×0.012�o×14,000画素×（1−0.25）≒ 1,470ｍ

　�E撮影範囲2,800ｍに対する、撮影コース幅2,240ｍであるため、最大のサイドラップは次のようになる。

　　（2,800−1,470）/2,800 ＝0.475 ≒48％

解答：　４

＜H26-No20：写真測量：解答＞

　比高による写真像のズレに関する問題である。次の手順で解答すればよい。

　�@写真上の画素数から高塔の対地高度を求める。

　　(5,000画素/200画素)× 60ｍ ＝ 1,500ｍ

　�A建物Ｂの撮影高度と写真上の画素数から建物Ｂの辺長を求める。

　　　×0.000012ｍ ×1,250画素　＝ 150ｍ

　よって、建物Ｂの屋上の辺長は150ｍとなる。

解答：　１