H24年度 測量士試験 午前 No9〜No12 水準測量
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H24-No9:水準測量:解答>

 

 レベルによる観測の誤差とその消去(軽減)法に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。


1.    正しい。
標尺の零目盛誤差(零点誤差)の消去法である。

2.    正しい。
2本の標尺の目盛誤差の差によって生じる系統的誤差を軽減する方法である。

3.    正しい。
気泡管の調整が不十分であるということは、標尺が常に一定方向に傾いているという事である。これは、一方の標尺の読定値が常に大きくなる事であり、前後標尺の高低差が大きい、つまり傾斜地の場合に累積する。

4.    正しい。
レベルが一様な速度で沈下していると考えた場合、観測時間に注意すれば問題文のような順序で標尺を読み取ることにより、三脚の沈下による誤差を小さくすることができる。

5.    間違い。
問題文は視準線誤差の消去法である。気差の影響を除くためには、地表付近の目盛を読まないことが大切である。地表面付近は、器械高付近よりも空気の屈折が大きいため、標尺目盛20p以下を視準しないようにする。
作業規程の準則では、「1級水準測量においては、標尺の下方20p以下は読定しないものとする」とある(第647)。また、バーコード標尺(電子レベル)に関しては、望遠鏡の視野範囲がメーカによって定められているため、標尺の上方や下方を読む場合、メーカ仕様に従う必要がある(一般には、上方・下方40p 未満)。


解答: 5



H24-No10:水準測量:解答>

 

 水準測量作業における一般的な注意事項に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。


a.    正しい。
道路(公道)を測量や工事で使用する場合には、次の2つの機関から許可を得る必要がある。
道路使用許可:道路交通法により、所轄の警察署長の許可。
道路占用許可:道路法により道路管理者の許可。

b.    間違い。
東京湾平均海面ではなく、個別の基準面が定められている。離島における標高は、験潮により決められた平均的潮位を基準にしている。また、測量法第113に「測量の基準は、離島を除き日本水準原点とする。(要約)」とある。

c.    正しい。
問題文の通りである。地盤沈下地域では観測中も地盤変動が進行しているため、ある統一した基準日を設け、基準日に全路線の観測を実施したように地盤沈下量を補正する必要がある。
この補正を変動補正計算という。変動補正計算は、測量期間の地盤の変動速度が一定であると仮定したものである。

d.    正しい。
問題文の通り。作業規程の準則 第642 による。

e.    間違い。
地盤沈下地域の水準測量の不動点は、地盤沈下の影響の少ない点から選ばなければ意味がない。

 よって間違っている文は、b,eである。

 

解答: 4



H24-No11:水準測量:解答>

 

 水準測量の一般事項に関する問題である。ア〜オに入る語句を考えると次のようになる。


ア.  観測高低差
観測高低差は(後視)−(前視)の総和なので標尺誤差も高低差分累積するため。

イ.  交互法(作業規程の準則 第643
渡海水準には「交互法」「俯仰ねじ法」「経緯儀法」がある。

ウ.  南北
楕円補正は南北方向に長い路線に適用する。また、東西方向の補正量は零となる。つまり、楕円補正量は緯度に関係するが、経度には無関係と言える。

エ.  概ね10日間(作業規程の準則 第632
10
日毎の点検調整とは、例えば5日間使用して次の4日間使用しなくても10日目には行うということであり、実際に使用した日数で数えるのではない。

オ.  60(作業規程の準則 第642
1
50m260m380mとなっているが、電子レベルでは強烈な直射日光にさらされると電線や電柱支線程度の影でさえもパターン認識に支障をきたすため、1級では40m以内、気差をさけるため視準位置も40cm以上と言う具合に制限される。

 

 

解答: 5



H24-No12:水準測量:解答>

 

 水準測量における観測方程式に関する問題である。ア〜オに入る語句を考えると次のようになる。


ア.  41.425
121において、V1X1-39.023V2X1-39.012は、X1の概算標高を表している(符号は無視)。
これからアの式も同様にE点の標高X2の概算標高を求める式であることが分かる。
E点の概算標高は、45.0003.575により求められるため、45.0003.57541.425 となる。
よって、V4X241.425 となる。

イ.  75.620
X1の係数が3であるため、式121においてX1に関係する式を足したことが分かる。
よって、V1V2V33X1X2−(39.02339.0122.415)となるため、イ=−75.620 となる。

ウ.  43.840
イと同様に、X2に関係する式を足したことが分かる。
よって、V3V4=−X12X2−(41.4252.415)となるため、ウ=−43.840となる。

エ.  39.016
前出のイ、ウの方程式を連立させ導けばよい。
例えば、イの式を2倍し定数を移行すると、6X12X2151.240 となる。ここにウ式を足せば、
5X1
195.080 よって、X139.016 となる。

オ.  41.428
エの値を、イ、ウのどちらかの式に代入すれば、X241.428 が求められる。


その後、元の観測方程式に未知数を代入し、Vを求め精度はこのVの総和から求める事ができる。

 

 

解答: 2


参考文献:公共測量作業規程の準則・測量法

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

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