H18年度 測量士試験 解答 午前-No5 写真測量
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<H18-5-A:解答>

 空中写真に写しこまれた自動車の平均速度を、与えられた諸条件より求める問題である。解法としては以下のように、与えられた諸条件より縮尺を推定し、対地高度を仮定することにより平均速度を求めると良い。

 
1.自動車Eの移動速度から移動距離を求める。
問題文より、自動車Eの平均時速は36km/h、2枚の写真の撮影間隔が23秒であるため、
(36,000m×23秒)/3,600秒 = 230m


2.適当な写真縮尺を仮定し、自動車Eの移動距離(230m)にかなうか確認する。
このような問題の場合は、視差差と比高の関係式
 
(凾g:比高、H:対地高度、B:撮影基線長、dp:視差差)

より、自動車の移動距離を求めることになる。
ここで、問題に写真縮尺が与えられていないため、下記の様にこれを仮定し対地高度と撮影基線長を求め1.で計算した自動車の移動距離と合致するか否か確認し、自動車Fの移動距離を求めればよい。

ここで、一般的な空中写真の縮尺である、1/10,000と1/12,500について検討すると次のようになる。

・1/10,000の場合、対地高度は、0.15m×10,0000 = 1,500m、よって、自動車Eの移動距離は、

 

となり、1.の移動距離と一致する。

・1/12,500の場合、対地高度は、0.15m×12,5000 = 1,875m、よって、自動車Eの移動距離は、

 

となり、1.の移動距離と一致しない。
よって、問題の観測は対地高度1,500mの観測であると推測でき、自動車Fの移動距離は、以下のように計算できる。

 


3.自動車Fの速度を求める。
(334.545…m × 3600秒)/ 23秒 = 52,363.636…m/h ≒ 52km/h

 

 

解答: 4



<H18-5-B:解答>

 

 空中三角測量における、タイポイントとパスポイントの選定について問うている問題である。タイポイントとパスポイントの選定条件をしっかりと押さえておけば、問題なく解答できる。問題各文について解答すると、以下のようになる。

1.×:不動点以外のものを選定するのは不適当である。

2.×:「建物の角の影」であるため不適当。影は、実体視できないため、座標値・標高値ともに測定することができない。

3.×:1.と同様の理由で不適当。木の先端は、風などで揺らいでしまう。

4.×:タイポイントを一直線上に並べるのは不適当。一直線に並べると、コース間の歪みを調整することができない。

5.○:タイポイントは、パスポイントを兼ねる事ができる。

 

 

解答:5



<H18-5-C:解答>

 空中写真の特性について問うている問題である。問題文の各選択肢について考えると次のようになる。

1.○:イの数値が正しいとすれば、南北成分(縦視差)は、ピタゴラスの定理により4mmである。縦視差があると完全なステレオモデルが作成できないため、標定作業を行いこれを除去することになる。

2.○:オーバーラップ60%の3枚の連続した空中写真が、共通して重複する部分は20%となる。この部分に鉄塔が写っているということは、写真P2で鉄塔は東西方向において主点の軸線上付近に写っていると仮定することができる。
また、写真P1、P3の像の長さが同じであることからも同様の事が言える。
東西成分(横視差)がP2で0mmと言う事は、上記の仮定に矛盾しない。

3.○:イの数値が正しいとすれば、写真P2に写し込まれた鉄塔は、東西方向において主点の軸線上にあると考えられる。すると、写真P1、P3の鉛直点から鉄塔根元までの写真上の距離は、写真基線長と等しくなると言える。また、写真基線長と縮尺1/10,000は
(1-0.6)×230mm=92mm により、矛盾しない。

4.○:鉄塔Tの高さは、

となり、与えられた条件に適合する。

 

解答: 5



<H18-5-D:解答>

ディジタル写真測量の概要について問うている問題である。問題各文について考えると次のようになる。

1.○:問題文の通り。ディジタルステレオ図化機は、ステレオマッチングを実現するシステムである。

2.○:問題文の通り。ディジタル画像の取得方法は、現在最もよく利用されている、アナログ写真をスキャナでディジタル変換したものとディジタル写真から直接取得する方法がある。また、標高既知であれば、正射画像からも取得できる。

3.×:ディジタル写真を用いた測量についても、アナログ写真と同様にディジタル写真上でパスポイント等の対応点を取得し、パンドル法などでブロック調整を行う必要がある。空中三角測量自体は何も変わらない。

4.○:電算システムであるから当然できる。

5. ○:問題文の通り。ディジタルオルソフォト画像は、空中写真をスキャナ で数値化したディジタルデータ等を、コンピュータ処理により正射変換したものである。ディジタルステレオ図化機(ディジタル図化機)では、スキャニングされた空中写真を取り込み、空中三角測量や標定作業をPC上で半自動化してモニタリングしながらオルソフォトマップの作成ができる。これにより、高精度の3次元ディジタルデータの取得が可能となり、GIS等の目的に応じたデータ編集が可能になっている。


解答: 3


参考文献:公共測量作業規程・国土地理院HP

http://www.kinomise.com/sokuryo/ 測量士・測量士補 試験対策WEB

(c) Sey Quo De La Jarantos & (c) Matsubara.P.O 2006