<R02-No9:基準点測量:解答>
GNSS測量機を用いた基準点測量における各観測方法の特徴に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。
1. 正しい。スタティック法では長時間の観測を行うため、観測量が多く、マルチパスなど観測環境が観測値に与える影響が軽減されるため他の方法に比べて高精度の観測が期待できる(主に1~2級基準点測量に用いられる)。
2. 正しい。短縮スタティック法では観測時間を短くするために、できるだけ多くのGNSS衛星から電波を受信する必要がある(3~4級基準点測量に用いられる)。
3. 正しい。キネマティック法では1観測の時間が短いため、マルチパスやノイズの影響を受けやすい。このため、観測時間帯を変えた観測を行い観測地の点検を行うなどの配慮が必要である(3~4級基準点測量に用いられる)。
4. 間違い。RTK法では固定局の観測データを移動局へ転送する。移動局では転送されたデータと移動局での観測データを用いて、整数値バイアスの決定や移動局側の座標計算が移動局側の受信機でリアルタイムに行われる。
5. 正しい。ネットワーク型RTK法では、基地局と移動局間の距離の制限がなく、受信機1台での観測作業が可能となったため、効率的に観測作業が行える。
よって、明らかに間違っている文章は4.となる。
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解答: 4 |
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