<H30-No9:基準点測量:解答>
GNSS測量機を用いた基準点測量に関する問題である。問題各文について考えると次のようになる。
1. 間違い。2周波の観測で軽減できるのは、「電離層遅延誤差」である。対流圏遅延誤差を軽減するためには、気象補正を基線解析ソフトに設定されているデフォルト値を用いて行うことである。
2. 正しい。PCVとはGNSS衛星からの電波の入射角に応じてアンテナの受信位置が変化する状況をいう。このズレの量を補正することにより受信位置の補正が行われる。他機種のアンテナや電子基準点を使用する場合にはPCV補正量を用いて基線解析を行う必要がある。同機種のアンテナではPCV補正の必要はない。
3. 正しい。スタティック法ではGPS・準天頂衛星を使用する場合は4衛星以上。GPS・準天頂衛星とGLONASS衛星を併用する場合は同時に5衛星の使用が必要である。
4. 正しい。放送暦とは個々の衛星の軌道情報でありこれを使用する必要がある。軌道情報とは大きく概略暦、放送暦、精密暦とあり、概略暦と放送暦はGNSS衛星から航法メッセージの一つとして送信されている。放送暦には、GNSS衛星の位置座標を決めるのに必要な軌道傾斜角、昇交点赤経、近地点引数、長半径、離心率、平均近点離角と呼ばれる軌道要素と楕円の形の時間変化を表す補正係数が含まれている。
5. 正しい。ネットワーク型RTK法の概要である。ネットワーク型RTK法は現地で受信された衛星データと3点以上の電子基準点からの補正情報を組合せてリアルタイムで現地の位置を求める手法である。補正情報はデータ配信事業者からリアルタイムで配信され、VRS(仮想基準点)方式とFKP(面補正パラメータ)方式がある。基準局設置の必要がなく、従来に比べて省力化とコストダウンが図れる。
よって、明らかに間違っているのは1.となる。
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解答: 1 |
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